世間ではドコモの新料金プランである「irumo」「eximo」が話題ですが、今回は以前から存在している兄弟分的料金プラン「ahamo」について解説していきます。
ahamoとは?
ドコモのオンライン申し込み専用プラン「ahamo」。
2021年3月26日に提供開始され、月額料金2,970円(税込)で20GBのデータ通信を提供するプランです。
誕生の裏側には諸外国と比べ、「20GBレンジの料金設定が高い」という根拠を元に携帯業界全体が料金の引き下げを迫られたという背景がありました。
20GBで2970円という衝撃
当時のドコモは「ギガホ・ギガライト」もしくは、さらに旧プランの「シェアパック」がメインプランとなっていました。
競合他社のauやSoftBankがサブブランド戦略により、品質は少し劣るものの安くて安心して使えるプランが増え、ドコモだけがギガ単価の安いプランが存在しないという一人負け状態でした。
そんな中突如としてあらわれた「ahamo」。
国の要請に答える形で誕生したとはいえ、まさに業界に衝撃が走りました。
「ドコモでついに安く、ギガたくさん使えるプランが出た!」とユーザーは湧いたものです。
ahamoの料金プランと特徴
「ahamo」はシンプルさも売りとしており、リリース後から現在まで変わらず1プランとなっています。
- データ容量は20GB
- 5分かけ放題付き
大抵の人は20GBも容量があれば、足りますし、5分間かけ放題が最初から料金に含まれているというのも好印象です。
通話に関しては一回あたりの通話で5分を超えると30秒ごとに22円(税込)が加算される仕組みです。
安く沢山使える良いプランですが、オンライン専用プランということもあり店頭での申し込みが原則不可(有料で申し込みを手伝ってくれるサービスは有り)となっており、その後のサポートに関しても故障などの緊急時を除きチャットサポートのみとなっています。
料金を安くできる理由はサポート面を削っているためであるというのは、しっかり覚えておきましょう。
ahamoのオプションサービス
電話は完全かけ放題じゃないと厳しい!という方は年令問わず、一定数存在しているため、もちろん「ahamo」でもかけ放題のオプションサービスは用意されています。
オプションサービス名 | 月額利用料金 |
---|---|
かけ放題オプション | 1,100円(税込) |
また20GBじゃ足りないけど、通常プランだと割高感を感じるという人向けに、ギガを追加できるオプションサービスも追加されました。
オプションサービス名 | 月額利用料金 |
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大盛りオプション(80GB) | 1,980円(税込) |
大盛りオプションは基本の20GBに追加して80GBを使えるようにするオプションサービスです。
これにより毎月100GB使えるようになり、大容量のニーズにも答えることができるようになりました。
またちょっとだけ足りない月がある、といった場合は、下記のような追加オプションも用意されています。
オプションサービス名 | 月額利用料金 |
---|---|
1GB追加 | 550円(税込) |
なお、「ahamo」はキャリアメールサービスが付帯していないため、メールサービスについてもオプション扱いとなります。既存のドコモプランから引き継いで使いたいという方は別途下記の料金がかかることを覚えておきましょう。
オプションサービス名 | 月額利用料金 |
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ドコモメールオプション | 330円(税込) |
ahamoの注意点
タイトル通り、まずahamoはオンライン申込み専用プランです。
そのためご自身のスマートフォンで全て申し込みから手続完了までを行う必要があります。
また上述のようにメールサービスを引き継ぐためには月額330円のオプションサービスがかかることも忘れてはいけません。
その他ahamoにはドコモのプランでありながら、様々な注意点が存在するため下記にまとめていきます。
- 家族間無料通話対象外
ahamoは既存のファミリー割引グループを維持したまま移行可能なプランですが、ファミリー割引の最大の魅力である家族間無料通話が適用対象外となっています。
ただし、これもドコモの通常プランを使っている家族側から掛けて貰えば対象となり、ahamo側からかけると対象外という少しややこしいしようとなっています。
ahamoには5分かけ放題が元々ついているため、こちらから家族にかけると5分超えた時点で30秒22円の別料金が発生してしまうことは覚えておきましょう。長電話になるようであれば、ドコモ通常プランを利用中の家族側から掛け直していただければ大丈夫です。
- 留守番電話サービス・キャッチホン・転送電話サービスがない
一般のお客様はあまり困ることがないかもしれませんが、ビジネスで使用している方にとっては手痛い仕様になるかもしれません。
留守番電話サービスは、圏外時や電源が入っていない状態のときにかかってきた電話を留守番電話サービスセンターに接続し、センター側で留守番電話を残すことができるというサービスです。
Android機種であれば、本体側に簡易留守録機能(電源が入っている状態で本体に録音が可能な機能)がついてるため、多少のカバーはできますが、iPhoneには搭載されていないため、この点は注意が必要です。
またキャッチホン(通話中に他の方からかかってきた通話に出ることのできるサービス)や、転送電話サービスも対象外となっており、オプションサービスでも申込みができないため、やはりビジネスマンにとっては利用が難しいケースがあります。
- ドコモ光セット割対象外
ahamoはやはり既存のドコモユーザーが切り替えることが多く、ご自宅のインターネットをドコモ光にまとめている方も多いかと思います。しかし、ahamoではドコモ光セット割などの固定回線とのセット割サービスは対象外となっています。
元々の値段設計が非常に安いためこのあたりは仕方ないのかも知れませんが、せっかくまとめていても恩恵がないというのは少し残念ですね。
- みんなドコモ割対象外(カウント対象)
ドコモにはみんなドコモ割といって、ファミリー割引を何台で組んでいるかによって料金割引が入る仕組みがあるのですが、これについてもやはりahamoは対象外となります。上述のようにやはり料金が安いことと、他社からの流入増を見込んだプランのため、お一人様でもお得になるように設計した結果だと思われます。
しかし、ファミリー割引自体には加入は可能となっており、みんなドコモ割の台数カウントには入ります。
データプラスなどデータシェアプランが継続不可(※2023年10月12日から可能に変更)
タブレットと二台持ちをしているご家庭も多いかと思いますが、通常のドコモプランではデータプラスといって、タブレット側は1,100円だけを毎月支払えば、主契約のスマホの容量とシェアをできるというプランがあります。
しかしこれもahamoにしてしまうと、シェアは不可となってしまい、タブレット側は他のスマホと同様通常プラン等で契約しなおすしかなくなってしまうため注意が必要です。
一方で、ahamoは格安プランには珍しくテザリング(スマホからWi-Fiの電波を飛ばして通信を共有する仕組み)が無料で使えるため、スマホと一緒に持ち歩くのであれば、設定だけしてしまえばさほど変わらない使用感で外出先でも使用可能です。
ここではahamoに切り替えるに当たって、特に注意が必要な項目をまとめてきました。
その他細かい部分で引き継げないサービスなどがあるので、詳細は下記のリンクを御覧ください。
ahamoがおすすめできる人
20GBと5分かけ放題で2,970円。
これを大手キャリア品質で使えるのはかなりお得ですが、上述のように注意点も沢山あります。
また他社プランも充実している中で、ahamoを特におすすめできる人は、
- 20GBと5分かけ放題で足りる人
文字通りこの条件につきるかと思います。
というのも、20GBで足りない場合大盛りオプションなどを利用すると合計4,980円ともはや他社の無制限プランとあまり変わらない料金になりますし、同じくかけ放題を付けた場合は4,070円とこれも少し高く感じる料金です。
あくまで基本設計である20GBと5分かけ放題で足りる人、こそがahamoを一番おすすめできる人と言えるでしょう。
まとめ
ドコモの新料金プランで世間は賑わっていますが、今回は今一度既存プランの一つである「ahamo」について解説してきました。
注意点は多いものの、大抵の方が20GBと5分通話で足りることが多いのも事実なため、現状のプランから移行するとお得になるという人も非常に多いかと思います。
料金プランの選択は毎月のランニングコストにダイレクトに関わってくるため、メリット・デメリットをよく考え、自分の使い方にあったプランを選択するのが一番ですね。